会長 石川 利勝
当協会は、昭和25年に発足し、プレキャストコンクリート製品の品質や技術の向上並びに製品の普及・促進に努めている団体です。
プレキャストコンクリート製品は、現場でなく工場等で事前に製品を製造(プレキャスト)するため、安定した品質の製品を素早く供給できるなどの特徴を生かして、道路・橋、鉄道、河川・港湾など多くのコンクリート構造物に使用され、社会の基盤を支えています。
社会的な課題への対応においても、コンクリート製品は、重要な役割を果たしています。
例えば、プレキャストコンクリート製品を使用することで施工工事の期間を短縮することができるなど、今後の労働力不足の制約への解決策の一つとして大きな期待が寄せられています。
防災等の面で、防災対策や災害復旧に大きな役割を果たすとともに、より快適な生活環境の整備に貢献しています。
さらに、道路整備等では、労働力不足対策や工期短縮による利用者の不便さ低減だけでなく、環境面では、工事に伴う交通渋滞によるCO2排出量を大幅に低減できます。当製品業界は、産業廃棄物や一般廃棄物から作ったセメントや骨材を用いたリサイクルコンクリート製品の製造を通して、我が国の低炭素社会・循環型社会の構築にも貢献しています。
しかし、製品や業界のこのような役割を市民の方々に対し十分に説明できていない現状を踏まえ、2010年から「コンクリート製品検定」を実施するなど、プレキャストコンクリート製品の必要性・重要性への理解促進にも努めていいます。
このように、近年、業界全体に関わる課題が増えてきていること等に鑑み、当協会では、団体正会員の区分を設けるなど、業界共通の課題に取り組めるよう組織を整備することとしました。業界の皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
最後に、今後とも、当業界の健全な発展を目指して活動してまいりますので、関係者の皆様方の当協会への益々のご指導・ご支援をお願いいたします。